飛鳥神社の四本杉【三重県】

2024.1.26

　「全国の巨樹を巡る旅をする」。巨樹好きの方々は、１度は描く夢ではないでしょうか？
　旅に目的があると、その為に行動し、その結果良い流れになるものです。便利な世の中になりましたが、まだまだ巨樹情報は一般的では無いようで、お目当ての巨樹がなかなか見つからないことも多いと思います。
　「飛鳥神社の四本杉」。この樹は全く知らず、近くにある「大又のカツラ」に会いに行ったのですがなかなか見つからず、たまたま歩いていた地元の方に尋ねたところ、「あっちの樹の方が大きいよ」と教えて頂いた樹でした。神聖な雰囲気の境内には、すでに巨樹・巨木がいっぱい！

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　巨樹の根で参道の石がもり上がってる‼　巨樹好きにはたまらない空間が広がっています。高まる期待を胸に参拝すると、心地よい風が歓迎してくれました。本殿の裏で、その樹は待っていてくれ、見た瞬間「サグラダファミリアだ！」と思ったほど、力強く、荘厳で、気品漂う姿。

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　４本に分かれた幹には、祓戸（はらえど）四柱神がそれぞれ宿るとされているのも頷けます。境内では毎年例祭が行われたり、社叢が市の文化財になっていたりと、この樹は地元の人々を見守ってきてくれたのだと、そして愛されてきたのだと、たまらなく嬉しい気持ちになり、教えて頂いた方への感謝の気持ちが湧いてきました。
　樹の紡ぐご縁を感じ、「今日の樹は凄かったなぁ」などと、振り返りながら旅先での布団に入る。日本人らしくて良いのではないでしょうか。

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幹周り	900㎝（現地案内版）、850㎝（巨樹・巨木林DB）
樹高	40ｍ
樹齢	1300年以上（現地案内版）
保護指定	四本杉を含む飛鳥神社樹叢が熊野市指定天然記念物
所在地	三重県熊野市飛鳥町小阪252飛鳥神社境内
交通	JR熊野市駅から車で国道42号を飛鳥町方面へ約15分。駐車場あり
著者	斎藤隆仁（全国巨樹・巨木林の会会員）