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巨樹・巨木林調査のこと

巨樹・巨木林調査とは?


縄文杉

 長い時をかけて育まれた巨樹は、我が国の自然の象徴的な存在であり、古くから、さまざまないきものたちの住み場所となり、人々の信仰の対象となり、地域のシンボルとなり、また、心のよりどころとなってきました。何百年も、ときには何千年ものあいだ風雪に耐え、生き抜いてきたその存在自体がひとつの歴史であり、私たち人間を含む、共に生きるいきものたちのかけがえのない財産です。

 日本人と樹木との関係は深く、古くから建築材料や木製品、燃料などとして利用されてきました。日本には、世界最古の木造建築である正倉院宝物殿、世界最大の木造建築である東大寺の大仏殿や東本願寺の御影堂がありますが、古来より樹木は最も身近で重要な資源の一つでした。
 また、巨樹はご神木・ご神体として崇められ、多くの伝説や伝承が語り継がれており、私たち日本人の精神的にも大きな影響を与えていることがうかがえます。

 巨樹・巨木林は、人間もしくは人間が形成してきた地域社会との関わり合いの中で残ってきたものも多く、巨樹・巨木林を後世に引き継いでいくためには、人間や地域社会と個々の巨樹・巨木林の関係性を考慮して保全していくことが重要となります。
 環境庁(当時)は、我が国における巨樹・巨木林の現況を把握するため、昭和63年から自然環境保全基礎調査-巨樹・巨木林調査を実施しており、現在までに、地方自治体や全国巨樹・巨木林の会※などの有志の協力を得て約7万件の巨樹・巨木林の情報が全国から集まっています(平成29年3月現在)。

 

巨樹・巨木林調査のあゆみ


第4回調査での和泉葛城山のブナ林調査の様子

昭和63 (1988)年 ~ 平成1 (1989)年 (平成2年度報告)
第4回自然環境保全基礎調査 巨樹・巨木林調査を実施。
全国より55,798本の巨樹を報告。

平成11 (1999)年 ~ 平成12 (2000)年 (平成13年度報告)
第6回自然環境保全基礎調査 巨樹・巨木林フォローアップ調査を実施。
新たに全国より11,572本の巨樹を報告。

平成17 (2005)年 ~
市民調査に移行し、調査を継続。
平成23年度までの間に新たに約1,500本の巨樹を報告。

平成25 (2013)年
巨樹・巨木林データベースシステム運用開始。
新たに全国より11,572本の巨樹を報告。
市民調査にウェブサイトを活用。

平成30 (2018)年
巨樹・巨木林データベースシステムをリニューアル。
追加報告の簡便化とコンテンツの追加。

 

巨樹・巨木林データベースとは?

 「巨樹・巨木林データベース」は、環境省の自然環境保全基礎調査-巨樹・巨木林調査として、皆様が実施した全国の巨樹・巨木林の調査結果を収集するとともに、これまでの調査結果を提供するウェブサイトです。

 本ウェブサイトでは、登録された巨樹・巨木林の情報を幹周や地域等、さまざまな条件を指定して検索できるほか、新たに見つけた巨樹・巨木林の報告や、登録済みの巨樹・巨木林の追加報告等をすることができます。

 

全国巨樹・巨木林の会

 全国巨樹・巨木林の会は、1993年に当時の環境庁自然保護局自然環境調査室主導のもと、巨樹・巨木林を愛する人々の輪を広げ、全国的なネットワーク作りを推進することを目的として設立された任意団体です。巨樹に関する資料の収集および保管、巨樹・巨木林の分布及び現状に関する調査研究、巨樹・巨木林を通じた人間と自然との関わりの諸相に関する調査研究、機関誌等の製作及び刊行、巨樹・巨木林に関する全国研究者、団体等の相互の情報交換、及び研究会の主催自然環境保全のための普及啓発などが主な活動で、年1回「巨木を語ろう全国フォーラム」も開催しています。