宝生院のシンパク
2017.11
香川・高松港から小豆島・土庄港までフェリーで1時間。土庄港からバスで約10分、小豆島八十八ヶ所霊場第54番札所 宝生院。そこに、日本最大のシンパクと言われている「宝生院(ほうしょういん)のシンパク」があります。このシンパクは国の特別天然記念物に指定されており、シンパクのなかで唯一、特別天然記念物に指定されています。このシンパクは応神天皇のお手植えによるものと伝えられ、樹齢は1600年以上と推定される老巨樹で、その姿は幽玄で迫力があります。幹は地面から1mの高さのところで三方に広がっており、幹の一部は朽ちて空洞になっています。樹高は16.9m、幹周りは17.3m(平成27年 全国巨樹・巨木林の会調査による)。
宝生院のご住職曰く、3種類の動物が隠れているようです。どんな動物が隠れているのか、是非現地でご確認くださいね。宝生院は、最近はパワースポットとして人気で、国内外からの観光客が増えてきたことから地元で「シンパクを守る会」を結成、シンパクを保護するために根元を守るための木道が設置されました。古木を末永く守っていくためには、地域の方々の保存に対する熱意が大切なんですね。小豆島は日本のオリーブ発祥の地として有名ですが、魅力的な古木や巨樹がたくさんあります。巨樹のほかにも、平成22(2010)年から3年毎に開催されている「瀬戸内国際芸術祭」、そうめんやしょうゆなどの特産品、瀬戸内海のパノラマ眺望や棚田が広がる農村の風景など、見どころがたくさんありますので、巨樹巡りの際には足を伸ばして是非訪れてみてくださいね。うどんだけじゃない、香川県でしたー。*香川県では、保存指定されている古木・巨樹をすべて調査、ホームページで公開しています。(http://www.pref.kagawa.lg.jp/kankyo/shizen/guidemap/kobokuk/index.htm)
幹周り | 1730cm |
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樹高 | 16.9m |
樹齢 | 1,600年以上 |
保護指定 | 国特別天然記念物 |
所在地 | 香川県小豆郡土庄町北山412(小豆島霊場第54番宝生院境内) |
交通 | 「東洋紡績渕崎工場跡」から路線バス『(北回り)福田港行』約5分、「北山」下車、徒歩5分(小豆島霊場第54番宝生院境内) |
著者 | 中本和美(香川県在住 香川県職員) |